杉材とセルロースファイバー断熱材の防蟻性能が証明されました!

今年も早いもので、あっという間に1年の半分が過ぎ、6月に入りました。

 

シロアリが活発化する梅雨が間近に迫っています。

 

そこで、日経ホームビルダーの特集に興味深い記事が出ていたのでご紹介します。

 

「日経ホームビルダー6月号」より抜粋

 

当社のシロアリ駆除の現場で、住宅会社さんとの会話でも度々話題に上るのですが、

古来より、「桧(ヒノキ)材はシロアリに強い」とよく言われます。これに対する実証実験を行った結果です。

 

結論から申し上げると、桧(ヒノキ)といえども防蟻処理をしなければ蟻害を受けます。

そして「杉材とセルロースファイバー」の組み合わせは、蟻害が生じないことが実験結果として

掲載されています。

 

実験プロセスでは、樹種や断熱材別に耐蟻性が徹底比較されました。まず「本当にヒノキはシロアリに強い

のか」を検証するために、ヒノキ、ヒバ、スギ、マツの耐蟻性を横並びで実験。

同時に、4種類の断熱材の耐蟻性を比較する実験が行われました。実験内容は次のとおりです。

「日経ホームビルダー6月号」より抜粋

 

<実験内容>

実験装置は、完熟土が入ったガラス容器。

その上に紙ウエスを敷いて、約300匹のヤマトシロアリを放ちます。

 

シロアリは乾燥を嫌うので、適度な湿気を保つため、紙ウエスには水を含ませて湿気を保つように

しました。こうすることで、紙ウエスはシロアリの餌になり得ます。

 

4つの樹種についてそれぞれ2つずつ装置を用意し、合計8つの試験体を準備。

実験室の室温は25℃、湿度は32%に設定しました。(実験期間中は空調設備を稼働して、この環境を

維持するようにしました)

 

実験開始から31日経過した時点で、木材の質量を計測。そして実験開始時と比較して質量減少率を

算出し、食害の程度を判定します。質量減少率が高いほど、シロアリの食害が進んだとみなします。

「日経ホームビルダー6月号」より抜粋

 

今回の実験では、わずか1ヵ月でヒノキに大量の蟻道が生じ、一部で食害が始まるなど、

「ヒノキはシロアリに強い!」という見解を覆す結果となりました。

 

4種類の樹木で蟻道の程度を比較したところ、被害の大きいものからマツ、ヒノキ、ヒバ、スギ

の順となりました。

「日経ホームビルダー6月号」より抜粋

 

予想以上に蟻害の程度が軽かったのが、スギです。外観を見る限り、ほぼ無傷の状態でした。

上面や側面に蟻道はなく、食べられた形跡もありません。

つまり、4種類の中で最も高い耐蟻性を発揮したことになります。

 

実は、当社の地域材大型パネルも天竜杉を使用しています。

色や香りだけでなく、耐蟻性も高いという今回の結果は非常に嬉しいものでした。

 

詳しくは日経ホームビルダー6月号をご購入してみてください!

 

さらに4種類の断熱材(セルロースファイバー、グラスウール、発泡ウレタン、ポリスチレンフォーム)

のシロアリ被害の実験も行ったので、次回そのレポートを掲載します。