見えない、聞こえない声を聴く地盤調査
目に見えない地盤の強さを、確認するための地盤調査。

まずはじめに、事前調査が欠かせません。
過去の近隣データや地形図を参考に、地盤がどのような状況かを推測し、現場で試験をして答え合わせをします。地盤沈下により家が傾くことがないように、まずは土地を知ることが重要です。

スウェーデン式サウンディング試験

住宅の地盤調査で最も一般的な方法
スウェーデン式サウンディング試験とは、荷重による貫入と回転貫入を用いた試験方法です。この試験方法により、土層の構成を把握する事が可能です。

ロッドを埋め込み、5kg、15kg、25kg・・・と最大100kg まで負荷をかけて、規定の深さまでロッドをねじ込んでいきます。地層が固く、ハンドルを回してもなかなか地中深くまで入らない場合は測定を終了します。
この試験方法は、装置の操作が容易で迅速に測定ができ、現在最もポピュラーな地盤調査法で住宅建築の地盤調査では、約80%がスウェーデン式サウンディング試験で調査します。

スウェーデン式サウンディング試験のメリット
・調査が容易で比較的安価。
・柔らかい地層の有無が分かる ・機動性に優れ、狭小地での調査が可能。
(既存宅地での調査もご相談下さい)
・超軟弱な粘性土地盤でも連続的なデータの測定が可能。
・サンプラーによる試料採取が可能。
・複数点調査のため軟弱層の厚さの違いがよく分かる。
・汎用性が高いため、蓄積データが豊富。
スウェーデン式サウンディング試験のデメリット
・ガラや玉石等により深部への貫入が困難。
・地層分類の判別が試験者の経験や感覚に委ねられ、個人差が出やすい。
・10mを超える場合、摩擦により過大評価となってしまう。
・盛土が堅固な場合、深部のデータが過大になりやすい。
調査結果の見方

データはスウェーデン式サウンディング試験の調査結果です。

左のグラフは調査した場所の土質の強度を調べ、右の図は調査した場所によって柔らかい土質の厚さを比べる図です。

ボーリング調査

マンションなど大規模建築物の調査
ボーリング調査とは、地面に穴を開けて一定の深さごとに土を採取し地層の深さ、地層の構成や地層の強度を調べるものです。

地面に小さい穴を開けて、ボーリングロッドと呼ばれる棒状の先端に土を採取するための器具が取り付けれられています。貫入試験は、重さ63.5kg の重りでロッドを叩きこみ深度30cm 貫入するのに要した重りの打撃回数を記録します。
1m 毎にデータ(N 値)を記録します。

ボーリング調査のメリット
・採取試料から土質の詳しい判断が可能。
・支持層の測定が可能。
・サンプラーによる試料採取が可能な事から各種試験への対応ができる。
・10m以上の調査が可能。
・汎用性が高いため、蓄積データが豊富。
ボーリング調査のデメリット
・1地点の調査でもスウェーデン式サウンディングと比較しコストがかかる。
・試験者により人為的誤差が生じる事がある。
・4×5m程度の作業スペースが必要。
・多くの測点を調査するには、時間とコストがかかる。
・孔内水位と自然水位は必ずしも一致しない。
調査結果の見方

この調査により、固い地層やその層厚、どのくらい水分を含んでいるのか、どんな土かが分かります。

N 値が少ない程柔らかい地層でN 値が高い程、固い地層となります。
※本サンプルデータでは、8m~9m付近が固い地層となります。
尚、この上に建てる建物も重さなどにより、N 値の基準が変わりますので、柔らかい地層でも、工事を必要としないケースもしばしばあります。

プレ地盤診断サービス「BIOSCOPE」

現在公開されている表層模式柱状図を用いた地盤データについては、全国約450万本分を保有しています。
それらのデータを参考に各地区の土地の状況を分析し、地盤の良し悪しだけではなく、
その土地の歴史、土地のリスクを予測するプレ地盤診断サービス「BIOSCOPE(ビオスコープ)」を無料でご提供しています。

よくある質問

地盤調査費用はいくらですか?
地盤保証付きスウェーデン式サウンディング試験が6万円(税別)、
ボーリング調査は10mまで10万円(税別) 10m以深は1万円/mとなります。
その他、各種調査はご相談ください。
雨の日でも調査できるのですか?
雨の日でも問題ございません。
雨で地盤が緩くなり、地盤調査結果が変わるのではないかと言われますが、
影響があるのは表土のみで地盤の評価をするには支障はありませんので、ご安心ください。
建て替えで地盤調査をして改良が必要という結果に。今まで何ともなかったのに、本当に必要なのでしょうか?
以前の建物が何ともなくても、地盤調査の結果、基準未満の数値が出てしまった場合には、改良の検討が必要になることもあります。
心配であればご相談ください。
「プレ地盤診断サービスBIOSCOPE」は何を知ることができますか?
昔はどんな土地だったのか、あるいは、それがどのように変わっていたのかも良くわかるようになっています。
そのため地盤の良し悪しだけではなく、その土地の歴史、土地のリスクを予測することができます。