大型パネル上棟レポート

 

先月末に開催しました大型パネル見学会のレポートです。

 

今回の見学会は、地元で木造注文住宅の設計・施工を手掛ける工務店「株式会社CASA」様のご協力の

もと、新築現場の上棟時に木造大型パネルの施工状況を公開する機会を得ることができました。

 

上棟の当日は、あいにく冷たい秋雨が降り続いていましたが、悪天候にも関わらず1日で総勢80名近くの

住宅会社・設計事務所様が来場され、パネル工法への関心度の高さを改めて思い知りました。

 

 

 

木造大型パネルは工場で組み立てが行われ、上棟当日の朝にトラックで現場に運ばれます。

 

今回の現場で使用されたパネルは、天竜杉を材料とし、金物工法によって接合した柱と梁の

フレームに構造用合板を張り、その外側に透湿防水シートを重ねてあります。

 

そのため、1枚当たりの重量は何と最大300㎏に達します。

 

建て方は、予定通り午前8時からスタート

 

大型パネルを積んだトラック3台が現場に待機し、クレーンでパネルを吊り上げ、大工職人が組み立てて

いきます。

大型パネルに採用されている金物工法は、軸組み材の一方にかき込んだスリットへ差し込むプレート

部分と、他方に開けた穴へ差し込むパイプ部分で成り立っています。

 

そして、それぞれをドリフトピンで固定するだけで組み立てが可能です。

大型パネルでの建て方は初体験の大工職人ばかりでしたが、施工が容易なだけあって、作業は予想以上に

スムーズに進みました。

 

 

そして、作業開始からわずか2時間で1階の建て方が完了。

続いて、2階の床下地を張り、同階の建て方を開始しました。2階の建て方では、羽柄材と屋根の野地板を

組み立てて切妻屋根を構築し、15時に棟上げが完了しました。

 

上棟に参加した職人からは、

「本当に作業が早い!ピン工法は初めてでしたが、全然問題ありませんでした」

「造り方が変わっても、在来工法であることには変わりがないのだと実感できました」

「ゴミがほとんど出ないので、現場が汚れなくていいですね」

・・・とさまざまな感想をいただき、大好評でした!

 

 

ちなみに、今回の現場は断熱材セルロースファイバーを、後日現場で吹き込みを行うことになります。